WordPressを利用していると、「PHPのバージョンを更新してください」「PHPのサポート期限が終了します」といった通知を目にすることがあります。
しかし、「更新すると不具合は起きない?」「WordPressのアップデートとは何が違うの?」と、不安に感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
PHPは、WordPressを動かしているプログラム言語です。
PHPを最新の状態に保つことで、セキュリティの向上やパフォーマンスの改善、新しいWordPressへの対応など、多くのメリットがあります。一方で、テーマやプラグインとの互換性によっては、不具合が発生する可能性もあるため、正しい手順でアップデートを進めることが大切です。
この記事では、PHPアップデートの基本から、サポート期限の考え方、PHP7からPHP8へ移行する際の注意点、アップデート前後に確認したいポイントをお伝えします。
企業サイトを安全に運営するための考え方や、実務で役立つ運用ポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
結論
PHPアップデートは、WordPressを安全かつ快適に運営するために欠かせない作業です。
サポート期限や互換性を理解し、更新前後の確認を行いながら、計画的にアップデートを進めることが大切です。
こんな方におすすめ
- PHPアップデートとは何かを知りたい
- PHPサポート期限の意味を理解したい
- PHP7からPHP8へ移行する際の注意点を知りたい
- アップデートによる不具合をできるだけ避けたい
- 企業サイトを安全に運営したい
この記事で分かること
- PHPアップデートの基本的な仕組み
- PHPサポート期限と更新が必要な理由
- PHP7からPHP8へ移行する際の注意点
- PHPアップデートで起こりやすい不具合
- 更新前後に確認したいポイント
PHPとは

PHPは、WordPressを動かしているプログラム言語です。
WordPress本体とは別にサーバー上で動作しており、PHPが適切なバージョンで動いていることで、ウェブサイトを安全かつ快適に運営できます。
PHPはWordPressを動かすために必要なプログラム言語
WordPressはPHPというプログラム言語で作られています。
訪問者がウェブサイトへアクセスすると、PHPがデータベースから必要な情報を取得し、ページを生成してブラウザへ表示しています。
そのため、WordPressだけではウェブサイトは動作せず、PHP・データベース・Webサーバーが連携することで初めて正常に表示されます。
WordPressアップデートとは役割が異なる
WordPressアップデートは、WordPress本体やテーマ、プラグインを更新する作業です。
一方、PHPアップデートはサーバー側で利用されているPHPのバージョンを更新する作業であり、役割が異なります。
WordPress本体を最新版にしていても、PHPが古いままではセキュリティやパフォーマンスの面で十分とはいえません。
そのため、WordPressとPHPはそれぞれ適切にアップデートすることが重要です。
PHPアップデートが必要な理由
- セキュリティを最新の状態に保つため
- 処理速度やパフォーマンスを改善するため
- 新しいWordPressやプラグインへ対応するため
- PHPサポート期限切れによるリスクを避けるため
PHPアップデートは「新機能を使うため」というよりも、安全にウェブサイトを運営し続けるために行う保守作業の一つです。
ポイント
WordPressを最新版へ更新していても、PHPが古いままでは本来の性能や安全性を十分に活かせません。
WordPress本体・テーマ・プラグインだけではなく、PHPのバージョンも含めて確認しましょう。
PHPサポート期限とは

PHPにはサポート期限が設定されており、期限を過ぎたバージョンはセキュリティ更新や不具合修正が行われなくなります。そのため、WordPressを安全に運用するためには、PHPのサポート状況も定期的に確認することが大切です。
PHPにはサポート期限がある
PHPは永続的にサポートされるわけではありません。
各バージョンにはサポート期限が設けられており、新しいバージョンが公開されると、一定期間後にサポートが終了します。
サポート期間中は、不具合の修正やセキュリティアップデートが提供されますが、サポート終了後は新たな脆弱性が発見されても修正されません。
サポート終了(EOL)とは
PHPでは、サポートが終了した状態をEOL(End of Life)と呼びます。
EOLになったバージョンは新しい更新プログラムが提供されないため、セキュリティリスクが高まります。
そのため、レンタルサーバー各社も、一定期間を過ぎると新しいPHPバージョンへの切り替えを推奨しています。
古いPHPを使い続けるリスク
- セキュリティ上の脆弱性が修正されない
- 新しいWordPressに対応できなくなる可能性がある
- テーマやプラグインが正常に動作しなくなる可能性がある
- サーバー会社のサポート対象外になる場合がある
PHPの最新サポート状況は、PHP公式サイトで公開されています。
サポート期限が近いバージョンを利用している場合は、計画的なアップデートを検討しましょう。
PHP7からPHP8へ移行する際の注意点

PHP7からPHP8へのアップデートでは、処理速度やセキュリティが向上する一方で、古いテーマやプラグインが正常に動作しなくなる場合があります。
アップデートを行う際は、互換性を確認しながら段階的に進めることが重要です。
PHP8では動作仕様が変更されている
PHP8では、これまで利用できていた一部の機能や書き方が非推奨となり、動作しなくなったものがあります。
そのため、古いテーマやプラグインではエラーが発生する場合があります。
特に数年前から更新されていないテーマやプラグイン、独自開発されたシステムでは、PHP8への対応状況を事前に確認することが大切です。
WordPress・テーマ・プラグインとの互換性を確認する
PHPだけを最新版にしても、WordPress本体やテーマ、プラグインが対応していなければ正常に動作しない可能性があります。
まずはWordPress本体・テーマ・プラグインを最新の状態に更新し、そのうえでPHPアップデートを行うと、不具合の発生を抑えやすくなります。
できるだけ検証環境でアップデートする
企業サイトやECサイトなど重要なウェブサイトでは、可能であればテスト環境(ステージング環境)でPHPアップデートを実施し、問題がないことを確認してから本番環境へ反映することをおすすめします。
PHPアップデートで起こりやすい不具合

PHPアップデートでは、処理速度やセキュリティが向上する一方で、テーマやプラグインとの互換性によって不具合が発生する場合があります。
多くの場合はPHP自体ではなく、古いプログラムとの互換性が原因です。
よくある不具合
- ウェブサイトが真っ白になる(Fatal Error)
- 管理画面へログインできなくなる
- お問い合わせフォームが送信できない
- 一部のプラグインやテーマが正常に動作しない
- 画面レイアウトが崩れる、エラーメッセージが表示される
不具合の多くは互換性が原因
PHPアップデートそのものがウェブサイトを壊すわけではありません。
多くの場合は、古いテーマやプラグイン、独自に追加したプログラムが新しいPHPへ対応していないことが原因です。
そのため、PHPアップデートを行う前に、WordPress本体・テーマ・プラグインを最新の状態へ更新しておくことが重要です。
エラーが発生したときの確認ポイント
PHPアップデート後に問題が発生した場合は、表示されている画面だけで判断せず、管理画面やサーバーのエラーログも確認しましょう。
必要に応じてWordPressのデバッグモード(WP_DEBUG)を利用することで、原因の切り分けにつながることがあります。
エラー内容によっては、テーマやプラグインを更新するだけで解決するケースも少なくありません。
PHPアップデート前に確認すること

PHPアップデートは、事前準備を行うことで多くのトラブルを防ぐことができます。
特に企業サイトでは、バックアップや互換性の確認を行い、計画的にアップデートを進めることが大切です。
必ずバックアップを取得する
PHPアップデートを行う前には、ウェブサイト全体のバックアップを取得しておきましょう。
万が一、不具合が発生した場合でも、元の状態へ戻せるようにしておくことが重要です。
WordPress・テーマ・プラグインを最新にする
古いテーマやプラグインは、PHP8に対応していない場合があります。
PHPを更新する前に、WordPress本体・テーマ・プラグインをできるだけ最新の状態へ更新しておきましょう。
PHP対応状況を確認する
利用しているテーマやプラグインがPHP8へ対応しているか、公式サイトや配布ページで確認しておくと安心です。
更新が数年間行われていないものは、代替プラグインへの変更も検討しましょう。
メンテナンスモードを活用する
企業サイトやECサイトなど利用者が多いウェブサイトでは、メンテナンスモードを利用してアップデートを行うことをおすすめします。
更新中にエラー画面や表示崩れを利用者へ見せずに作業できるため、安心してメンテナンスを進められます。
可能であればテスト環境で検証する
本番環境へ直接PHPアップデートを行うのではなく、ステージング環境などのテスト環境で動作確認を行ってから反映すると、トラブルのリスクを大きく減らせます。
PHPアップデート後に確認すること

PHPアップデートは、更新作業が完了したら終わりではありません。
アップデート後にウェブサイトや管理画面を確認し、不具合が発生していないかをチェックすることで、重大なトラブルを未然に防ぐことができます。
ウェブサイトが正常に表示されるか確認する
トップページだけではなく、お問い合わせページやブログ記事、固定ページなど、主要なページが正常に表示されるか確認しましょう。
表示崩れやエラーメッセージが表示されていないかも確認することが大切です。
お問い合わせフォームなど重要な機能を確認する
フォーム送信や会員ログイン、検索機能など、利用者がよく使う機能は実際に操作して確認しましょう。
画面は正常でも、一部の機能だけ動作しなくなるケースがあります。
管理画面やエラーログを確認する
WordPress管理画面へログインし、エラーメッセージや警告が表示されていないか確認しましょう。
必要に応じてサーバーのエラーログや、制作会社が利用するWordPressのデバッグモード(WP_DEBUG)を活用すると、不具合の原因を切り分けやすくなります。
数日間は様子を見る
アップデート直後に問題がなくても、利用者の操作によって数日後に不具合が見つかることがあります。
アクセス状況やお問い合わせ内容も確認しながら、しばらくは注意して運用すると安心です。
よくある質問
PHPアップデートは自分でもできますか?
レンタルサーバーの管理画面から変更できる場合がほとんどです。
ただし、PHPアップデート後にテーマやプラグインが正常に動作しないケースもあるため、事前にバックアップを取得し、必要に応じて制作会社や保守会社へ相談することをおすすめします。
PHPはどれくらいの頻度でアップデートすれば良いですか?
PHPは定期的に新しいバージョンが公開されます。毎月更新する必要はありませんが、サポート期限が終了する前にはアップデートを検討しましょう。
サーバー会社から通知が届いた場合も、早めに対応することをおすすめします。
WordPressだけ更新していれば大丈夫ですか?
いいえ。WordPress本体だけでなく、PHP・テーマ・プラグインも適切に更新することが重要です。
どれか一つだけが古い状態では、セキュリティや互換性の問題が発生する可能性があります。
PHPアップデートをすると必ず不具合が起きますか?
必ず起きるわけではありません。多くのサイトは問題なく更新できますが、古いテーマやプラグイン、独自にカスタマイズされたプログラムを利用している場合は、不具合が発生することがあります。
事前にバックアップを取得し、可能であればテスト環境で確認してから本番環境へ反映しましょう。
PHP7のまま使い続けても大丈夫ですか?
サポートが終了したPHP7系を使い続けることはおすすめできません。
セキュリティ更新が提供されなくなるため、脆弱性への対応ができなくなります。安全にウェブサイトを運営するためにも、サポート対象のPHPバージョンへ計画的にアップデートしましょう。
PHPのバージョンはどこで確認できますか?
レンタルサーバーの管理画面やWordPressのサイトヘルス画面から確認できます。
サーバーによって確認方法は異なるため、詳細はサーバー会社のマニュアルをご確認ください。
PHPアップデートで安全なWordPress運用を続けよう
PHPアップデートは、WordPressを安全かつ快適に運用するために欠かせない保守作業です。
サポート期限が終了したPHPを使い続けると、セキュリティリスクが高まるだけでなく、新しいWordPressやテーマ、プラグインにも対応できなくなる可能性があります。
一方で、PHPアップデートは準備をせずに実施すると、不具合が発生することもあります。
バックアップを取得し、WordPress本体・テーマ・プラグインを最新の状態へ更新したうえで、できるだけテスト環境で検証してから本番環境へ反映すると安心です。
また、アップデート後はサイトが表示されるかだけではなく、お問い合わせフォームや管理画面、エラーログなども確認し、利用者が問題なく利用できる状態を維持することが重要です。
PHPアップデートは、サポート期限や互換性を理解し、更新前後の確認を丁寧に行うことで、安全に進めることができますので、WordPress本体のアップデートと合わせて、PHPも定期的に見直すことが、長く安心してウェブサイトを運営するポイントです。