「はじめてでも分かる、ウェブサイト制作の教科書」調査・分析編では、簡単なフレームワークの使い方とウェブサイト制作に活かすためのポイントを導くハイファイブの取り組み方をご紹介します。
分析の目的は課題や強みを施策に活かすこと
環境分析(PEST分析、5F分析、3C分析)を行い、SWOT分析で市場機会や事業課題を見つけていきます。
その後、STP分析でどの市場の誰にどのような差別化をして戦略を考えていくかの材料にします。
戦略を実現する戦術を考えるため、さらに4P分析、4C分析に進んでいくような流れです。
ウェブサイトに掲載するコンテンツに意図を持たせるようなイメージです。
また、上流工程を言語化しておくことで、振り返りの参考になりますし、次の施策も出しやすいと考えています。
PEST分析で世の中の変化を知り、顧客ニーズを捉える
PEST分析は、外部環境を政治、経済、社会、技術の4つの要因に分類して、自社に与える影響を読み解く分析です。
自社商品・サービスに影響がありそうな外部環境の要因を挙げます。
エビデンスがしっかりした情報を事実として書いていくので、公共機関のデータなどを集めていきましょう。
法律が変わるが自社商品はその対応ができる、と伝えられれば安心感が生まれます。
コロナの影響でリモートワークが増えたから、自社のツールは課題解決に繋がりますと表現できるかもしれません。
世の中の変化を知るマクロ環境の把握は、顧客ニーズの理解にも繋がりますので、変化を追うことが大切です。
5F分析で自社の利益の影響と見通しを考える
ファイブフォース分析は、業界内の競合、代替品の脅威、新規参入者の脅威、買い手の交渉力、売り手の交渉力という5つの要素に分けて分析します。
業界の競合他社や似通ったサービスを挙げます。
特に代替サービスは、自社商品・サービスでなくとも顧客のニーズを満たせる、という視点を持ちます。
どちらの場合も、競合や代替を知ることで、自社の差別化ポイントを探ります。
新規参入の脅威は、参入障壁の高さを考えます。
参入しやすい商品・サービスは競合が今後も増える可能性があるため、自社ならではの価値を高めて市場への影響力を高める施策を検討します。
3C分析で競争環境を知り、Needs,Can,Willも整理する
3C分析では外部環境として「顧客」「競合」、内部環境として「自社」を分析します。
自社と外的要因を照らし合わせて、強みや弱みを導き出すイメージです。
ハイファイブでは3C分析のフェーズで、狙うべき顧客(Need:求められていること)、その顧客に対しての強み(Will:やりたいこと × Can:できること)を整理し、サイトに掲載するコンテンツに落とし込んでいきます。
競合調査
競合調査では、比較ポイントをいくつか挙げ他社の傾向や自社のポジショニングを考えます。
ビジネスモデル(マネタイズのポイントやコンバージョン)なども比較しておくと参考になります。
気付きが多いため可能な限り実施したい調査です。
SWOT分析
ここまでの分析を内部・外部要因に分けた、強みと弱みに整理していきます。
事業の改善点を見つけるとともに、強み弱みを知ることでコンテンツ制作に活かします。
強みはそのままサイトに掲載しよう、弱みを違う言い方(逆張り)にしてみてはどうか。
今後のリスクになりそうな外部要因があるので、商品・サービスの改善をしてみよう。
このような分析を経て、市場ではどのような立ち位置であるべきか、事業課題は何か、改善点を考え強みに変えていけないか、と現状把握をする有効な手法です。
次回は「ポジショニングを考えるSTP分析」
環境分析で市場・顧客、自社を整理していきました。
次回は自社の立ち位置や方向性をフレームワークを使って考えていきます。