カスタマージャーニーは顧客の旅と訳せるように、ユーザーの商品やサービスと出会い購入に至るまでの行動の流れを指します。
行動や心の変化をフェーズと施策の軸で可視化していきます。
その都度どのようなコンテンツを提供すればユーザーにとって有益かを考えやすい分析です。
フェーズの定義と全体像
上記はBtoBのビジネス(広告代理店)の例ですが、フェーズはファネルを軸にしています。
フェーズごとのユーザーの心情や状況、行動 + 検索クエリ、提供コンテンツを整理しました。
問い合わせ以降も再購入や契約の継続がある場合はフェーズに追加すると分かりやすいです。
また、フェーズは行ったり来たりするので、期待通りに進むことがないことも頭に入れておきます。
フェーズごとの施策を検討する
例ではフェーズごとの接点として広告を出すことを想定しています。
フェーズで悩みが変わっていくと想定し、その都度必要な解決策をコンテンツとして提供します。
ウェブサイトへのランディング
広告からウェブサイトに訪れることを想定して、着地ページには課題解決に向けたページを用意。
関心度の低い「認知」のフェーズでは、悩みに応える記事コンテンツや色々な選択肢を提案するコンテンツなど、まずは商品・サービスを知ってもらう段階と捉えます。
ウェブサイトからの売上を増やしたいユーザーへのアプローチ
サイトをうまく活用して売り上げを増やしたいと考えているユーザーへ、ウェブ広告を提供したい。
そんなユーザーを想定したコンテンツを考えてみます。
認知フェーズのコンテンツ
- オウンドメディア
- ウェブサイトで成果を出す5つのポイント:ホワイトペーパー
- ウェブサイトの健康診断:チェックシート
- すぐにできる自社サイトの改善ポイント
まだウェブ広告が課題解決だと認知していないと仮定し、漠然と課題を持っているユーザーに広告で接点を持ちます。
そこで気軽に触れられるコンテンツで自社サイトに課題があるかもしれないな、という関心を持ってもらえることを期待します。
興味・関心フェーズのコンテンツ
- オウンドメディア
- 他社さんのケースを知ってもらう:導入事例
- ウェブサイト改善ポイント(SEOやEFOなどの少し細かい話):ホワイトペーパー
- ウェブサイトが改善できれば次は集客に挑戦
少しウェブサイトに課題があるな、と興味を持ち始めています。
そこで、他のサイトの事例やより詳細な改善ポイントをお伝えし、自社で取り組む前向きな気持ちを持ってもらいたい狙いでコンテンツを用意します。
ウェブサイトが整ってもユーザーを呼ばないと売り上げは上がりません。
次に集客にチャレンジしてみてはどうでしょうか、というストーリーでコンテンツを展開します。
比較・検討フェーズのコンテンツ
- オウンドメディア
- 他社さんの成功体験を知ってもらう:成功事例
- 広告媒体の選び方:ホワイトペーパー
- リスティング広告の運用ポイント(初心者向け)
ここからウェブ広告が選択肢になっているフェーズとして、他社さんの成功事例や費用対効果をお伝えし、施策を実施されたい時の選択肢に入れるように「はじめての方」に向けたノウハウを提供します。
問い合わせ前のフェーズ
- サービス資料
- 会社紹介資料
- 見積もり作成
- 無料相談会
自社をさらに知ってもらうための資料を用意し、社内の稟議や検討に使ってもらいたい狙いです。
気軽に見積もりができるようなシミュレーターや無料相談会やウェビナーの実施など、問い合わせのハードルが下がるようなコミュニケーションが取れる施策を考えていきましょう。
カスタマージャーニーで必要なコンテンツを考える
ターゲットユーザーが決まっても、一人ひとりの関心の高さは違います。
誰しも比較・検討できるくらいに商品・サービスの理解がある訳ではありませんし、そもそも認知をしていないケースも多いです。
そのため、ファネルごとの接点となるコンテンツ、ページを用意して、ユーザー行動にあわせた提案ができるようなウェブサイトを設計できると、広告などとも連携した施策が展開できると考えています。
次回からは「ウェブサイト設計編」
次回からウェブサイト制作のサイトマップや構成についての話に入っていきます。
なぜ作るのか、環境分析、ターゲットユーザーの設定などを経て、いよいよサイト作りの設計編となります。