ウェブ制作の現場では、必要なスキルの幅が広く、人材育成が属人化しやすいと感じています。
制作、デザイン、提案、マーケティング、サーバー、情報設計など関わる領域が多いため、「何をどこまで身につければ次の役割に進めるのか」が曖昧になりやすいからです。
私自身も、もともとは自分のキャリアを整理するために、曼荼羅チャートを使って「目指す役割」と「必要なスキル」を可視化していました。
ところが実際に作ってみると、これは自己整理だけでなく、本人と上司が目標や期待をすり合わせるための育成ツールとしても役に立つのではと考えるようになりました。
会社が完成したスキルマップを配るのではなく、本人が目指す役割を起点に、上司と一緒に必要なカテゴリやスキルを整理していくそのプロセス自体が、キャリア面談であり、人材育成の仕組みになります。
この記事では、私自身の実例をもとに、曼荼羅チャートをキャリアマップとして活用する考え方、作り方、運用方法、そしてツール化の取り組みまで紹介します。
記事の最後にスプレッドシート版の曼荼羅チャートを用意してみました。
テストで利用してみたり、独自のカスタマイズをして試してみてください。
曼荼羅チャートとは
曼荼羅チャートは、中心に目標を置き、その目標を達成するために必要な要素を8つに分解して考えるフレームワーク
まず中央の3×3マスに「目標」と、それを実現するための8つの要素を配置します。
さらに、その8要素をそれぞれ8つに分解することで、9×9、合計81マスのチャートになります。
大谷翔平選手が高校時代に活用していた目標達成シートとしても知られており、「大きな目標を、具体的な行動まで分解して考える」方法として広く紹介されています。
一般的な曼荼羅チャートでは、目標 → 8つの要素 → それぞれを達成するための行動という形で整理しますが、今回のキャリアマップでは、この構造を少し置き換えました。
目指す役職 → 8つのスキルカテゴリ → 各カテゴリに必要な8つのスキルという考え方です。
たとえば「マーケティングディレクター」を目指すのであれば、その役割に必要な能力を「マーケティング」「ディレクション」「営業・提案」「デザイン」などの8カテゴリに分け、さらに各カテゴリを8つの具体的なスキルへ分解します。
これにより、「将来こうなりたい」という抽象的な目標を、今後何を身につければよいのかが見える状態まで落とし込めます。
実際に作った私自身のキャリアマップ

私自身がキャリア整理のために作成した曼荼羅チャートでは、中心に「マーケティングディレクター/ウェブ制作スキル」を置いています。
その周囲に配置したのは、次の8つのカテゴリです。
| カテゴリ | 主な内容 |
|---|---|
| ビジネススキル | 経営知識、KPI、ビジネスモデル、ロジカルシンキングなど |
| ディレクション | PMBOK、マネジメント、コミュニケーション、情報設計など |
| 営業・提案 | 資料作成、プレゼン、見積作成、ヒアリング、交渉など |
| マークアップ | HTML・CSS、WordPress、フロントエンド、GitHubなど |
| サーバーサイド | サーバー、DNS、データベース、SSL、セキュリティなど |
| デザイン | UI・UX、デザイン原則、配色、フォント、デザインツールなど |
| マーケティング | SEO・SEM、SNS、アクセス解析、CRM・SFA・MAなど |
| IA・分析・情報設計 | 競合調査、ペルソナ、カスタマージャーニー、サイトマップなど |
さらに、それぞれのカテゴリを8つのスキルに分け、必要に応じて具体的な習得内容まで整理しています。
このチャートを見ると、ウェブ制作に関する技術だけでなく、営業、マーケティング、経営、マネジメントまでかなり幅広く含まれています。
これは「マーケティングディレクターなら、全員がこの64項目を身につけるべき」という意味ではありません。
私自身がウェブ制作やエンジニアリングだけでなく、経営や営業、マーケティングにも関わっているため、このような構成になっています。
たとえばデザイナーを目指す人であれば、デザインやUI・UXをより細かく分解する形になるかもしれません。
営業経験の長い人がWebディレクターを目指すのであれば、すでに身についている営業スキルよりも、制作や技術に関する項目を厚くすることも考えられます。
つまり、同じ役職を目指していても、その人の現在地や今後伸ばしたい方向によって、必要なキャリアマップは変わります。
この「全員に同じスキル表を当てはめない」という考え方が、今回のキャリアマップでは重要だと考えています。
「型」と「中身」を分けて考える

このキャリアマップを社内で使ううえでは、「型」と「中身」を分けて考えることが重要です。
全員に同じスキルを当てはめるのではなく、構造だけを共通化し、中身は本人の目標や現在地に合わせて変えていきます。
今回のキャリアマップでは、次の構造を「型」としています。
- 中心に、本人が目指す役職や役割を置く
- その役割に必要な能力を8つのカテゴリに分ける
- 各カテゴリを8つの具体的なスキルに分解する
- 必要に応じて、各スキルに具体的な習得内容を設定する
この型を共通にしておけば、目指す役職や本人の経験が違っても、同じ考え方でキャリアを整理できます。
一方で、8つのカテゴリや64のスキルまで固定してしまう必要はありません。
本人の目標と現在地を整理するための共通フォーマット
そのため、このキャリアマップは「役職ごとの正解表」ではなく、本人の目標と現在地を整理するための共通フォーマットとして使うのがよいと考えています。
型を揃えておくと、「どのカテゴリを伸ばしたいのか」「どこまで習得できているのか」を同じ見方で話せるようになります。
つまり、共通化するのはスキルそのものではなく、キャリアについて考えるための枠組みです。
キャリアマップの作り方

キャリアマップを作るときは、最初から上司や会社側が完成形を用意するのではなく、本人が考えた内容をベースに、上司と一緒に整理していく形がよいと考えています。
完成したチャートだけを見ると「必要なスキルを整理した表」に見えますが、実際にはこの作成プロセスそのものがキャリア面談になります。
1. 本人が「目指したい役職・役割」を決める
最初に、チャートの中心へ置く目標を決めます。
ここで大切なのは、会社が一方的に「次はこの役職を目指してください」と決めるのではなく、本人が今後どのような役割を目指したいのかを考えることです。
- Webディレクターを目指したい
- フロントエンドエンジニアとして専門性を高めたい
- デザインだけでなくマーケティングまで担当できるようになりたい
- 将来的にはプロジェクトマネージャーを目指したい
たとえば、上記のような形ですが、必ずしも正式な役職名である必要はありません。
「今後どのような仕事ができるようになりたいか」を言葉にできれば、それをキャリアマップの中心に置きます。
2. 本人が必要だと思う8カテゴリを考える
次に、その役割を担うために必要だと思う能力を8つのカテゴリに分けます。
この段階では、まず本人自身に考えてもらいます。
ここで重要なのは、最初から正解を求めないことです。
本人がどのカテゴリを挙げるかを見ることで、本人がその役職をどのように捉えているのかが見えてきます。
たとえば、ウェブディレクターを目指している人が、
- ディレクション
- デザイン
- HTML・CSS
- WordPress
- マーケティング
といった制作寄りの項目を多く挙げる一方で、「営業・提案」や「マネジメント」を挙げなかったとします。
その場合、「顧客への提案はディレクターの仕事だと思うか」「複数人を動かすために必要なスキルはないか」といった会話につなげることができます。
3. 上司が実務の視点から修正・補足する
本人が作った案をもとに、上司が実務の視点から確認します。
実際にその役割を担うためには、
「このスキルも必要になる」
「この2つはひとつのカテゴリにまとめられる」
「これはすでに十分できているので、別の能力を伸ばした方がよい」
といった意見が出てくるはずです。
ただし、ここで上司がすべてを書き換えてしまうと、会社が作ったスキル表を渡すのと変わらなくなります。
あくまで本人の案をベースに、本人が考える理想像と、実務で求められる能力をすり合わせることが目的です。
4. 本人と上司で8カテゴリを確定する
本人案と上司の意見をもとに話し合い、最終的な8カテゴリを決めます。
この段階で、本人が目指している姿と、上司がその役割に期待していることがかなり具体的になります。
普段の1on1で「今後どうなりたいですか」と聞いても、話が抽象的なまま終わってしまうことがあります。
一方で、「その役割に必要な能力を8つ挙げる」という枠があると、具体的なスキルや業務について話しやすくなります。
このため、キャリアマップを作る作業自体を、ひとつのキャリア面談として考えることができます。
5. 各カテゴリを8つのスキルに分解する
8カテゴリが決まったら、それぞれをさらに8つのスキルに分解します。
たとえば「マーケティング」であれば、以下のような形です。
- SEO
- Web広告
- SNS
- アクセス解析
- CRM
- MA
- 市場調査
- コンテンツマーケティング
ここでも、できるだけ粒度を揃えることが重要です。
「マーケティング」と「GA4」が同じ階層に並んでいると、範囲の大きさが大きく異なってしまいます。
大きすぎる項目は分解し、細かすぎる項目はまとめながら、同じレベルのスキルが並ぶように調整します。
6. 「知っている」ではなく「できる」まで具体化する
スキル名を並べるだけでは、実際の育成や評価には使いにくくなります。
たとえば「GA4」という項目だけでは、どこまでを習得とするのか分かりません。
- GA4というツールを知っている
- 基本的なレポートを見ることができる
- 探索レポートを作成できる
- イベントやキーイベントを設計できる
- 計測設計から改善提案までできる
そのため、必要に応じて各スキルの中に、具体的に何ができれば習得と判断するのかを設定します。
私自身のチャートでも、スキル名だけではなく、その下に2〜3段階程度の具体的な習得内容を設けています。
これによって、「知識として知っている」と「実務でできる」を区別しやすくなります。
8つにうまく分けられないときの考え方
実際に作ってみると、「6つしか思いつかない」「逆に12個くらい出てくる」ということがあります。
8という数字に無理やり合わせることが目的ではありません。
項目が多すぎる場合は、似たものをまとめられないか、粒度が細かすぎないかを確認します。
反対に少なすぎる場合は、ひとつのカテゴリの範囲が広すぎないか、別の視点がないかを考えます。
曼荼羅チャートの「8」という制約は、正解を作るためではなく、必要な能力を漏れなく考えるための枠として使うのがよいと思います。
作ったキャリアマップをどう運用するか

キャリアマップは、作って終わりではありません。
実際の業務や学習を通じてスキルを身につけ、その進捗を継続的に確認することで、はじめて育成の仕組みとして機能します。
私が考えている基本的な運用は、本人によるチェックと上司による承認の2段階です。
本人が習得したと思ったらチェックする
まず、本人が「このスキルは身についた」と判断したタイミングでチェックします。
たとえば、アクセス解析のスキルであれば、研修を受けただけではなく、実際の案件でGA4を使って分析し、改善につながる提案までできた段階でチェックする、といった形です。
ここで大切なのは、単に学習したかどうかではなく、実務で使える状態になったかを基準にすることです。
資格取得や研修受講のように明確な基準を設定できるものもあれば、実務経験を通じて判断するものもあります。
上司が確認して承認する
本人がチェックした項目は、上司が確認します。
上司から見ても十分に身についていると判断できれば承認し、まだ経験が必要であれば、その理由や次に必要な行動を伝えます。
たとえば本人は「見積作成ができる」と考えていても、上司から見ると、「定型的な案件では作成できるが、要件が曖昧な案件ではまだ一人で判断できない」ということもあります。
反対に、本人は自信がなくチェックしていなくても、上司から見れば十分に身についている場合もあります。
このような自己評価と上司評価の違いを見つけられることも、キャリアマップを運用するメリットのひとつです。
評価の違いを1on1の議題にする
本人と上司の評価が違う項目は、そのまま1on1の議題になります。
「なぜまだ承認されていないのか」
「あと何ができれば習得と判断できるのか」
「次の案件ではどのスキルを意識して経験するか」
といった話ができるため、1on1が抽象的な振り返りだけで終わりにくくなります。
キャリアマップを見ながら話せば、本人も上司も同じ情報を見ながら、次に伸ばすスキルを具体的に決めることができます。
習得率で現在地を確認する
64のスキルのうち、どこまで習得できているかを可視化すると、目指す役割までの現在地も分かりやすくなります。
最初は空白が多かったチャートも、実務経験を重ねるにつれて徐々に埋まっていきます。
この変化が見えることで、本人にとっても「以前よりできることが増えた」と成長を実感しやすくなります。
ただし、習得率だけで昇格や評価を決めるものではないと考えています。
スキルによって重要度は異なりますし、マネジメントやコミュニケーションのように、単純なチェックだけでは判断しにくい能力もあります。
習得率はあくまで、次の役割までの距離を考えるための目安として利用します。
半年ごとにキャリアマップ自体を見直す
一度作ったキャリアマップを固定する必要もありません。
実際に仕事を経験すると、「思っていたより、このスキルが重要だった」「この領域より別の分野を伸ばしたくなった」「目指したい役割そのものが変わった」といった変化が出てきます。
そのため、半年に一度程度は、習得状況だけでなく8つのカテゴリや64のスキル自体も見直すようにします。
キャリアマップは完成させるものではなく、本人の成長や目標に合わせて更新していくものです。
評価表というよりも、現在地に合わせて描き直していく「キャリアの地図」と考える方がこの仕組みに合っています。
キャリアマップを評価や育成計画につなげる
キャリアマップを継続して運用すると、本人の成長を確認するだけでなく、会社側の育成にも活用できるようになります。
たとえば、1on1で次に伸ばすスキルを決めたら、その内容を研修や実務経験の計画につなげることができます。
「プレゼンを伸ばしたい」であれば、次の提案案件で一部を担当してもらう。
「アクセス解析を伸ばしたい」であれば、実際のレポート作成や改善提案を任せる、といった形です。
単に「この研修を受けてください」と会社から学習内容を与えるのではなく、本人のキャリアマップから逆算して、必要な経験を考えられるようになります。
評価制度とは緩やかにつなげる
キャリアマップは、人事評価の材料として利用することもできます。
ただし、前述したように「64項目のうち何%習得したか」だけで評価を決めるものではありません。
同じスキルでも重要度は異なりますし、成果や仕事への取り組み方など、チャートだけでは表現できない要素もあります。
そのため、
- 今期どのスキルを伸ばしたか
- 本人と上司の認識にどのような変化があったか
- 次の役割を担うために何が不足しているか
といったことを確認するための材料として使う方がよいと考えています。
キャリアマップは評価そのものではなく、評価について話すための共通資料という位置づけです。
実際にキャリアマップをツール化してみた
ここまで紹介したキャリアマップは、紙やExcel、Googleスプレッドシートでも十分に始められます。
最初から専用のシステムを用意する必要はありません。
まずは自分自身のチャートを作り、実際の1on1や育成の中で使ってみることの方が重要です。
一方で、継続して運用することを考えると、少しずつ管理したい情報が増えてきます。
- 本人がどのスキルを習得済みにしているか
- 上司がどこまで承認しているか
- 全体の習得状況がどの程度進んでいるか
- 前回の面談からどの項目が変わったか
- カテゴリごとにどの程度習得できているか
そこで、ハイファイブではキャリアマップをブラウザ上で管理できるツールとして試作しています。
本人のチェックと上司の承認を分けて管理する

ツール上でも、基本的な考え方はこれまで説明した運用と同じです。
本人が「習得できた」と考えたスキルをチェックし、その内容を上司が確認して承認します。
本人のチェックと上司の承認を分けておくことで、単なる自己申告ではなく、両者の認識を確認しながら進めることができます。
また、未承認の項目が残っていれば、「何が不足しているのか」「どのような経験を積めば承認できるのか」を1on1で話すきっかけにもなります。
キャリアマップを見ること自体が、次に取り組む仕事や学習内容を決める材料になります。
進捗をレポートで確認する

チャート全体を見るだけでなく、進捗を数値やレポートとして確認できるようにすると、振り返りもしやすくなります。
たとえば、全体の習得率だけでなく、カテゴリごとの進捗を見ることで偏りを把握できます。
「制作スキルは進んでいるが、営業・提案がまだ少ない」
「マーケティングの中でも、分析系の経験が不足している」
ここでも、数値そのものを評価にすることが目的ではありません。
どこまで進んだのか、次にどこを伸ばすのかを本人と上司が確認するための材料として利用します。
ゲーミフィケーション(Gamification)の考え方
ゲーミフィケーションとは、ゲーム以外の分野(ビジネス、教育、健康管理など)にゲームの仕組みや要素を取り入れ、人々のモチベーションや参加意欲を高める手法のこと
作成したツールでは、それぞれのカテゴリをレベルで表し、学習することでレベルアップしていくイメージを意識しています。
レベルが上がる見た目にすることで、チェックする側の動機づけにもなり、継続して運用していくモチベーションになればと考えています。
カテゴリごとのプリセットは「叩き台」として用意する


「プロジェクトマネジメント」「フロントエンド開発」「ディレクション」といったカテゴリごとに、スキルプリセットも用意しています。
ただし、ここでもプリセットを完成版として使うことは想定していません。
たとえば「フロントエンド開発」のスキルは一般的な項目を設定していますが、本人の経験や目標に合わせて調整を行います。
「このスキルはすでに十分なので別のものに変える」
「今後はマーケティングを強くしたいので、この領域を増やす」
ゼロから64のスキルを考えるのは負担が大きいため、プリセットは最初の叩き台として便利です。
一方で、そのまま使ってしまうと「会社から配られたスキル表」に戻ってしまいます。
プリセットから始めても、最後は本人と上司で自分たちのキャリアマップに作り替える。
この考え方は、ツール化しても変えないようにしています。
他のメンバーや役職にも展開できる

このキャリアマップは、特定の職種だけで使うものではありません。
基本となる「目指す役割 → 8つのカテゴリ → 64のスキル」という型を共通にすれば、さまざまな職種へ展開できます。
たとえばウェブ制作会社であれば、以下のような役割ごとにキャリアマップを作ることができます。
- Webディレクター
- フロントエンドエンジニア
- Webデザイナー
- マーケター
- 営業
- プロジェクトマネージャー
ただし、役職ごとにひとつの正解を決める必要はありません。
同じWebデザイナーを目指す人でも、UI・UXを強くしたい人と、アートディレクションまで担当したい人では、必要なスキルの構成は変わります。
フロントエンドまでできるデザイナーを目指すのであれば、HTML・CSSやJavaScriptのカテゴリを入れることもあるでしょう。
営業についても、提案力を伸ばしたい人と、将来的にマネジメントを担当したい人では、重点を置くカテゴリが変わります。
つまり、同じ役職でも、本人が目指す方向によって8つのカテゴリが違ってよいという前提で運用します。
チーム全体で見ると育成の偏りも分かる
複数人のキャリアマップを並べて見ると、個人の成長だけでなく、チーム全体の傾向も見えてきます。
- マーケティングを伸ばしたい人が多い
- サーバーやインフラを扱える人が少ない
- ディレクション経験が一部のメンバーに偏っている
- マネジメントを目指す人が少ない
こうした情報が見えると、個人の育成だけでなく会社として考える材料にもなります。
- 社内勉強会のテーマ
- 外部研修の選定
- 案件のアサイン
- 採用で補いたいスキル
- 将来の役割分担
個人のキャリア形成のために作ったチャートが、人数が増えるほど組織全体のスキルマップとしても機能するようになります。
ただし、会社側の都合だけでチャートを使わないことも重要です。
本来の目的は、本人が目指すキャリアを整理し、その成長を支援することです。
その結果として、チーム全体の強みや不足している領域も見えてくる、という順番で考えるのがよいと思います。
キャリアの地図を本人と上司で一緒に作る
曼荼羅チャートをキャリア形成に応用すると、「将来どうなりたいか」という漠然とした目標を、必要なカテゴリや具体的なスキルまで分解して整理できます。
ただし、この取り組みで最も重要なのは、64のスキルをきれいに埋めることではありません。
本人が目指したい役割を考え、上司が実務の視点を加えながら、「その役割に進むために何が必要なのか」を一緒に考えるプロセスに価値があります。
作成したキャリアマップは、その後の1on1や育成計画、実務経験のアサイン、評価の振り返りにも活用できます。
継続して運用すれば、本人の成長だけでなく、チーム全体で不足しているスキルや育成課題も見えやすくなります。
最初から会社全体の仕組みを作る必要はありません。
まずは自分自身について、「次に目指したい役割は何か。そのために必要な8つの能力は何か」を書き出してみるところから始めてみるとよいと思います。
完成したチャートを作ることではなく、本人と上司が同じ地図を見ながら、次のキャリアについて話せる状態を作ること。それが、曼荼羅チャートを人材育成に活用する一番の目的です。
おまけ:スプレッドシートで簡易版を作ってみました
スプレッドシート版のご利用について
〇 使い始めるとき
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(元ファイルは閲覧専用のため直接編集できません) - 入力内容はサンプルです。
「スキル設定」シートの黄色いセルを、ご自身の役職・カテゴリ・スキルに書き換えてください。
自己チェック/上司承認の「○」もダミーなので、運用開始時はすべて消してください。
〇 上司と一緒に使うとき
- コピーしたファイルを上司と共有(編集権限)すると、同じシート上で自己チェック→上司承認の流れが回せます。
- 「上司承認」列を本人が誤って触らないようにしたい場合は、コピー後に「データ → シートと範囲を保護」で上司承認列に編集者を限定してください。
(保護設定はコピーに引き継がれないため、コピー後に設定が必要です)
〇 仕様上の注意
- 「曼荼羅チャート」シート右側の小さな表(A/S)は塗り分け用の判定欄です。
削除しないでください。列を非表示にしても動作します。 - スキルは各カテゴリ8つが上限です。8つ未満でも集計は動きます。
〇 その他
- テンプレートは予告なく更新することがあります。
- 本テンプレートは自由にご利用・改変いただけますが、再配布の際は本記事へのリンクをお願いします。
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